2014.11/17 [Mon]
11/8 エコアップ隊~カヤネズミ巣の観察、クモの観察と保全作業@馬入水辺の楽校

11月8日(土)、馬入水辺の楽校(神奈川県平塚市)のエコアップ隊「カヤネズミ巣の観察、クモの観察と保全作業」で講師を担当しました。
草はらに行き着く前に、大きなエノキの木があり、そこにも立ち寄って葉や実の様子、海風に吹かれてできた樹形などを観察しました。
草はらでは、まだがんばっているバッタたちがお出迎え。

子どもたちもすぐにつかまえましたが、その中にいたのが写真のツチイナゴ。
成虫越冬とされていますが、捕まえた中には翅の短い幼虫も。
本に書いてあることを鵜呑みにしないで目の前の事実を観察することの大切さも話しました。
今日は後半でクモの観察をするので、こんなものも見ておきました。

何だと思う?の問いに、子どもたちはこの見事なつぼ型に、食虫植物のようなものを連想したようです。
クモ(ナガコガネグモ)の卵のうだよと教えたけど、ぴんときたかなあ。
落ちていた竹筒に入っていたハチも発見!

これから作業などで草はらに入っていくけど、こんなふうに冬越しをしている生きものもいるから気をつけてね、とお願いして徐々に中へ。
でもやはり面白いものが多すぎるのがここ馬入水辺の楽校。
カワラケツメイの実の所でまたひとしきり観察。

はじける寸前のさやを開けて掌に置くと、見ている間にねじれていくことを教えてくれたのは、年長さんのMちゃん。
おお!確かにそうでした。
そしてようやく今日の主題の1つ、カヤネズミの巣の探索に入りました。
このフィールドでは秋に見つかる確率が低いので、今回もどうかな~と思っていましたが、1つ見つけました。

カヤネズミのまねをしてオギの葉を縦に細く裂いてみたけど、なかなかあそこまではできません。
鳥の巣と違って、生きたままの葉を裂いて巻き込んでいる様子などを、距離を保ちつつ観察。
いろんな生きものが棲んでいる草はらを守るため、増えすぎるセイタカアワダチソウを今回も抜くことにしました。

後半はクモの観察です。
どちらかというと良くないイメージを持たれるクモなので、最初にネイティブアメリカンに伝わるドリームキャッチャー(クモの巣の形をしたお守り)のお話を。
今回観察するのはジョウロウグモです。

網に音叉を当てて、獲物がかかったのをどうやってクモが知るのか考えたり、クモがどうして網の上を歩けるのか、網の中にも粘る糸と粘らない糸があるのを確かめたり、その粘るモトになっている粘球を観察したりしました。
クモを透明ケースに入れてからだのつくりも観察。
単眼が何個あるのか数えるのに、おとなも真剣!
糸イボ、触肢の雄と雌の違いなども観察した後、みんなが面白がったのは「クモ釣り」。
クモを歩かせてお尻から出てきた糸をうまく指でつかめたら、ハイ!クモが釣れました~。

雨が心配でしたが、逆に晴れてきて、十分にクモと親しむことができました。
次回は、ドリームキャッチャーを作ってみたいと思います。
★この日見た生きもの
・ツチイナゴ(成虫・幼虫)
・オンブバッタ
・ショウリョウバッタ
・ツユムシ
・ナナホシテントウ
・ハチの仲間
・オオカマキリ(成虫・卵のう)
・ハラビロカマキリ(卵のう・林縁にて)
・ナガコガネグモ(卵のう)
・ジョロウグモ(♂♀)
・カヤネズミ(巣)
・エノキ(葉・実・種子・樹形)
・カワラケツメイ(実・種子)
・セイタカアワダチソウ(根・芽)
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