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11/10 土壌観察研修会@ビオプロネット

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11/10(日)、私が所属するビオプロネット主催で土壌観察研修会が開催されました(板橋区赤塚公園にて)。
講師には筑波大学大学院生命環境系教授の田村憲司さん(農学博士)をお迎えしました。

田村さんとは、2012年2月に川崎市の生田緑地で開催されたセシウムによる土壌汚染対策についての勉強会に講師と受講生として出会い、そのご縁で今回の研修会を企画させていただくことになりました。

右端が田村先生です。
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今回の研修会で得た知識や体験からの収穫の多さは言うまでもありませんが、それに加えて、講師である田村さんの熱意というものに深く心を打たれました。

何とかしてもっともっと多くの人に「土壌」への関心と理解を深めてほしい、そのために何千人という人々へ学習の機会を提供してきたが、まだまだまったく足りない…
市民権を得た「エコ」(エコロジー)と同じように「ペド」(ペドロジー=土壌学)という言葉も、定着するような社会になれば…
といったような思いが、言葉の端々からヒシヒシと伝わってきました。

さて、土壌についての基本的なレクチャーのあと、まずは土壌の断面を観察。
上から、O層・A層・B層と分かれています。
んん、なんか久しぶりに聞いたぞ…。

次に各層の色を観察。
土色帳(どしょくちょう)って、初めて知りました。
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大雑把に言うと、上の方ほど黒く、下の方は褐色になっていきます。
なぜ色の違いが起こるのか?などを考えました。

土の形も観察。
土の形?今までまじまじと観察したことはありませんでした。
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粒の大きさや固まり具合、隙間の具合、かたさ、などを観察しました。
植物の成長や保水など様々なことと関わってきます。

活性アルミニウムテストも行いました。
これは土壌の母材が岩石なのか火山灰なのかを知る方法です。
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写真のピンクの割合が多くなるほど、火山灰が多いのだそうです。
ここの土壌はそれほどピンクになりませんでした。
火山灰は主成分ではなさそうです。

そして吸着能力の測定。
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青インクと赤インクで着色した水を土壌に通す実験です。
青の方が透明度が高かった!青の成分の方が吸着されたということなのですね。
なぜそのような違いが起こるのか解説していただきました。

そして水は同じ量が出てくるわけではないので、保水能力があることもわかります。
いろんな養分が流れ出ずに、土壌に吸着して植物が吸収していくことになるのだと改めて確認しました。

最後に、土壌モノリスの作成!
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じゃじゃ~ん。
上から落ち葉、A層・AB層・B層になってるよね!


研修を受けたとはいえ、まだまだまだまだわからないことばかり。
もっと勉強しよう!

そして私もあちこちで土壌観察会をしたいと思います。
草原でもやってみたいなあ。

最後に。
田村さんがおっしゃっていた「土壌のミティゲーション(代償)はできない」という言葉と、「土壌の多様性が生物の多様性を支えている」という言葉を、私もよく考えたいと思います。
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プロフィール

あおぞら自然共育舎

Author:あおぞら自然共育舎
あおぞら自然共育舎代表、自然案内人 早川広美です。
自然と人をつなぐ仕事をしています。
モットーは「体験による気づきを大切に」。

横浜市在住。
ニックネームはヒロリン。
里山保全歴10年以上、でもわからないことだらけ!

・ネイチャーゲームインストラクター
・ビオトープ管理士
・ハーバルセラピスト
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