2013.03/01 [Fri]
2/15とんぼガーデン調査管理班@共働舎

共働舎(横浜市泉区、運営:社会福祉法人開く会)は知的障がいのある方の通所型の授産福祉施設です。
そこには小さな水辺ビオトープ「とんぼガーデン」があり、利用者さんや職員の方の憩いの場ともなっています。
2007年にこのビオトープの改修を担当させていただいて以来、様々な形でプログラムの提供を行い、維持管理と活用のお手伝いをさせていただいています(受託:人と自然の研究所)。
今年度は、利用者さん8名と共に、とんぼガーデンの生物について調査し、それと関連付けながら維持管理作業をしていくことになり、2月15日に第4回が実施されました。
★第1回の様子はこちら
★第2回の様子はこちら
★第3回の様子はこちら
今回は今年度の最終回なので、毎回最初に行っていたビオトープ調査も、利用者さんのペースでやってもらうことにしました。普段も当番を決めてチェックしているだけあって、スムーズです。
水辺ビオトープを見る基本的な視点は、かなり身についてきました。
次に管理作業です。
今回もこれまで同様に環境を「明るくする」ために木を剪定し、また枯れた水草の除去を行いました。
次に、今年度の管理作業の内容を検証するため、「生きものの声を聞く」ことにしました。
ここでは、指標としてトンボを使っていますので、ヤゴを調べます。

捕まえたヤゴをスケッチし、チャートを使ってトンボの種類を調べました。

その結果、今日確認できたヤゴは、
・シオカラトンボ(明るい・開放水面)
・オオシオカラトンボ(暗い・開放水面)
・ショウジョウトンボ(明るい・開放水面)
・イトトンボの仲間(明るい・水草)
でした。
カッコ内は、(好む環境・産卵場所)です。
これにより、「明るい」「暗い」「開放水面」「水草」といった環境要素があったことが推察されます。
7月の調査の際には、シオカラトンボとイトトンボは確認できなかったので、その後に「明るくする」管理作業をしたことがある程度効を奏したのかもしれません。

でも、管理時期が少し遅かったこともあってか、シオカラトンボ・イトトンボはきわめて少なかったこと、明るく開けた環境を好むギンヤンマがいなかったことから、来シーズン(今年の春~夏)にこれらのトンボが飛来するか、さらに期待したいところです。
最後に、今年度のまとめをしました。
今年度やったことをふりかえり、来年度はどのようなことに取り組むのが良いのか、出し合いました。

いろいろと、いい意見が出ました。
中でも、「様子を見て管理する」というのは、もっとも大切なことの1つです(順応的管理と言います)。
また、「伝えたい」という気持ちも出てきたので、こうしたことも少しずつ酌んでいけたらなあと思います。
また春からが楽しみですね!
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NoTitle
調査する事で意識をする事が出来るし、積極的に誘致もできますね。
状況を見ながらの順応的対応、大切ですね。